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応援メッセージ
「陶片がつなぐ平和の物語」
万里の波濤を越え、はるばる日本からオーストリアへ渡った古伊万里たち。
今まさに、永い眠りから目覚めようしています。
300年もの歳月、古伊万里たちは何を観て、何を聴き、何を感じたのでしょうか。
静かに目をつむると、風の音、波の音が聞こえてきます。
江戸初期の風物、肥前の陶工たち、伊万里港のにぎわい、潮の香り、
荒ぶる海と船乗りたち、エキゾチックな寄港地の陽光、満天の星空、
ヨーロッパの街並み、ロースドルフ城の舞踏会・・・。
さらに、同じ窯元で産声をあげ、世界へ散らばっていった
古伊万里たち兄弟姉妹のその後・・・。
空想は空想を生み、興味は尽きません。
第二次大戦末期、無惨に破壊されたとき、
古伊万里たちは何を感じ、何を思ったのでしょうか。
その痛み、恐怖、無念を想うと、胸がつぶれそうになります。
一度は死んだはずの古伊万里たち。
城主ピアッティ家の人々によって大切に守られ、永く耐え忍び、
今、こうして私たちの手で甦ろうとしています。
古伊万里の陶片と陶片をつなぐ・・・
それは、過去を許し、わたしたち人類の心が再び一つになるときです。
「オーストリア・ロースドルフ城 古伊万里再生プロジェクト」は、
“平和” を象徴する愛と希望に満ちたプロジェクトです。
皆さんお一人お一人の力が、古伊万里たちに新たな命を吹き込みます。
いまにも古伊万里たちの歓喜の歌声が聴こえてきそうです。
親善大使 平井元喜(ピアニスト・作曲家)
